皆様、ジョムリアップスー(はじめまして)。
私はカンボジア・プノンペン・アンコール日本語ガイド、パレットと申します。
カンボジアの魅力を、日本人の皆さまに分かりやすくお届けするブログへようこそ。早速ですが、このブログでは、世界遺産 アンコール・ワット だけではない、 “まだ知られていないカンボジアの魅力”をご紹介しています。それらがプレアカン・コンポンスワイ遺跡群 とサンボー・プレイ・クック遺跡群になります。では、一緒に見ていきましょう。
サンボー・プレイ・クック遺跡群は、アンコール時代よりも古いプレ・アンコール時代(西暦:616年~635年ほど)の首都遺跡で、2017年に世界遺産に登録されました。カンボジアの古代文明の始まりを感じられる、とても重要な遺跡です。この遺跡群の最大の特徴は、レンガで作られたことです。アンコール時代の石造とは違い、やわらかく温かみのある雰囲気があります。サンボー・プレイ・クック遺跡群は、1971年にカンボジアが戦争の影響を受けたことにより放棄されました。その後、1980年に再び整備が行われました。森林の伐採作業の中で、合計140の寺院が発見されましたが、さらに2つの寺院は現在もまだ発見されていません。
※基本情報
• 時代:7世紀(プレアンコール)
• 特徴:古代首都遺跡
• 世界遺産登録
※見どころ
• レンガ建築の美しさ
• 八角形寺院
• 静かな森の雰囲気
※観光ポイント
• 歩きやすい
• 初心者にもおすすめ
• 歴史好きに最適
※皆様に分かりやすいようにそれらの観光地をおまとめいたします。
① プラサート・チュレイ寺院
② アシュラム・マハ・エセイ寺院
③ サンボーグループ(北)
④ プラサート・イェイポアングループ(南)
⑤ プラサート・トーグループ(中央)
① プラサート・チュレイ寺院
プラサート・チュレイは、サンボー・プレイ・クック遺跡群の中でも「サンボー群(北グループ)」に属する寺院の一つで、登録番号はN18です。 この寺院は、プラサート・クック・ヴィヘア(N17)および中央塔(N1)の北西に位置しています。 「チュレイ」という名前は、現在この寺院の周囲に生い茂っている(チュレイの木)に由来すると考えられています。 この木は非常に古く、少なくとも100年以上の歴史があるとされます。というのも、100年以上前にフランス人研究者 アンリ・パルマンティエ が調査を行った当時、すでにこの木は寺院を取り囲むように生えていたからです。 一方、この寺院の本来の名称は「シュリー・ラトネーシュヴァラ(Çrīratneçvara)」であったと考えられています。 これは寺院に祀られていた神の名前であり、現在も入口のまぐさ石(リンテル)付近に残る碑文(K.149)から知られています。
② アシュラム・マハ・エセイ寺院
多くの寺院はレンガで建てられていますが、 アシュラム・マハ・エセイ(Ashram Ma ha Esei)寺院は例外的に砂岩で建てられているという特徴があります。 もう一つの特徴は、寺院の基壇上部に装飾されているクドゥ(Kudu)彫刻の存在です。 カンボジアの研究者であり、『コンポントム歴史と古代寺院』の著者である モン・ヴァリー によると、 クドゥ彫刻はもともとインド美術に由来し、寺院の壁の上部や屋根の段に装飾として彫られたものです。 クメール美術においては、このクドゥ彫刻はプレ・アンコール時代(6世紀〜8世紀末)に広く用いられました。
③ サンボーグループ
アンコールよりも古い、7世紀の都「イシャナプラ」。その中心に位置するのが、このサンボーグループ(北グループ)です。静かな森の中に広がる赤レンガの遺跡は、まるで時が止まったかのよう。ここを訪れることで、クメール文明の原点に触れることができます。
シバ神とビシヌ神の一体化、ハリハラ神と呼ばれています。
④プラサーット・イエイポアングループ
イェイ・ポアン遺跡群(南グループ)は、サンボー・プレイ・クック遺跡群 の中でも重要な寺院群の一つです。 このグループには合計35の寺院があり、その中で最も重要なのが中央の主塔です。 この主塔はシヴァ神に捧げられており、「シュリー・プラハシテーシュヴァラ(Çrīprahasiteçvaraḥ)」という名前を持ち、 クメール語では「微笑むシヴァ神」という意味になります。 中央の主塔のほかにも、このグループには8角形の塔が6基あり、 これはサンボー・プレイ・クック地域を代表する非常に特徴的な建築です。 さらに注目すべき点として、イェイ・ポアングループは ラテライト(赤い石)で造られた寺院が多いことでも知られています。 これら6基のラテライト寺院は外側の囲壁内に建てられており、
• 四角形の平面 • 東向き
• それぞれが独立した囲壁を持つ という特徴があります。
配置的には、中央の重要な建物を取り囲む付属塔(サブ寺院)のような役割を持っています。 これらの寺院はS17-4からS17-9として登録されていますが、 現在ではほとんどが崩壊しており、比較的良好な状態で残っているのは S17-5 と S17-6 の2基のみです。 その中でも特に重要なのがS17-6の塔で、 イェイ・ポアングループのラテライト寺院の中で最も代表的な存在です。 この塔は、クメール建築における初期のラテライト寺院の一例と考えられています。
プラサート・イェイポアングループの中央塔、この中にはヨニとシバリンガが安置されていました。
西門の記録によるとこの台座(ヨニ)の上には「プロハサテスヴァラ」=「シバ神の微笑みを意味する」と言うシバ神のリンガが安置されていたそうです。
クドゥ(Kūdu)は、爪のような形をした装飾彫刻で、もともとはインド美術が起源だったと言われてます。この装飾は、寺院の壁の上部の梁(はり)や屋根の段に飾られるほか、インドでは洞窟寺院の聖域入口にも多く見られます。 「クドゥ」という言葉は、「巣(す)」を意味するタミル語に由来しており、 巣は高い場所にあることから、高貴さや神聖さを象徴しています。 美術史や考古学の研究者たちは、この装飾をさまざまな名前で呼んでおり、
例えば:
• チャイティヤ窓(Caitya Window)
• クドゥ(Kūdu)
• ガヴァークシャ(gavākṣa) などがあります。
しかし、研究者によると、「クドゥ」という名称がインド美術において最も一般的に使われているそうです。↓
⑤ プラサート・トーグループ
プラサート・トーグループは、サンボー・プレイ・クック遺跡群の中でも最も有名で印象的なエリアで、「中央グループ」とも呼ばれています。
「トー(Tao)」= ライオン つまり「ライオンの寺院」という意味です
見どころ
ライオン像(最大の特徴)、参道や入口に並ぶライオン像がとても有名です。
・寺院を守る守護の存在
・力強さと神聖さの象徴
グループの中心には重要な祠堂(本殿)があり、宗教的な中心として使われていました。
アンコール遺跡群の中でも珍しくパワフルなライオン、古い年代遺跡のライオンはこの様に貫禄があって座っていますが近代になればなるほどスマートで立つようになってます。これによってまた歴史の流れを感じられるでしょう。
プレアカン・コンポンスワイ遺跡群は、カンボジア中部に位置するアンコール時代最大級の遺跡群のひとつです。シェムリアップから離れた場所にありながら、その規模と歴史的重要性から「もう一つのアンコール」とも呼ばれています。
※遺跡群の基本情報
- 場所:プレアヴィヒア州付近
- 建設:主に12世紀〜13世紀
- 建設者:ジャヤーヴァルマン7世
- 宗教:主に仏教(大乗仏教)
※見どころ
• 巨大な遺跡スケール
• 長い参道とナーガ
• 静かなジャングル環境
・製鉄所
※観光ポイント
• 人が少なく穴場
• 自然と遺跡の融合
• 探検気分が味わえる
※皆様に分かりやすいようにそれらの観光地をおまとめいたします。
① プレア・ドムレイ遺跡(象の寺院)
② チャ・トモク遺跡
③ プリア・スタン遺跡
④ 大プリアカン遺跡
① プリア・ドムレイ寺院
10世紀頃から、クメール美術においてピラミッド型の寺院建築が流行し始めたことが確認されています。 代表的な例としては、アンコール地域の「バクセイ・チャムクロン寺院」や、コーケー地域の「プラン(プラサット・トム)」などがあります。 一方で、バカン地域(現在の プレアカン・コンポンスワイ 一帯)にも、同様にピラミッド型の寺院が存在します。 それが「プレア・ダムレイ寺院(象の寺院)」です。 この寺院は、バカンの大きな貯水池(バライ)であるタダック池の東側、プレアヴィヒア州のサンコムトマイ郡に位置しています。「プレア・ダムレイ(聖なる象)」という名前は、 寺院の最上部に安置されていた象の像に由来すると考えられています。 中央に1体、さらに四隅に4体、合計5体の象像が配置されていました。 現在、この中央の象像はフランス・パリの ギメ東洋美術館 に展示されており、1873年にフランス人ルイ・ドラポルトによって持ち去られました。
プリアドムレイ遺跡の城壁の各角に掘られた神獣の石像、頭は象、体と足はガルーダとライオンの融合されたものです。
プリアドムレイ遺跡の一番綺麗に残ってる女神像です。
プリアドムレイ遺跡の一番綺麗に残ってる像さんです。
プリアドムレイ遺跡の五智如来の彫刻です。
プリアドムレイ遺跡の最上部に祀られる神々、地元の人々ににはすごく信じられてます。
② チャ・トモク寺院
チャトモック寺院もジャヤバルマン7世によって建立された仏教寺院です。この寺院には、四方向に背中合わせで立つ4体の仏像が安置されており、カンボジア国内でもこのような構造の寺院は非常に珍しいものです。以前は、壁や内部には木や木の根が生い茂り、壁を押し広げているため、非常に崩れていましたが、2018年3月19日には専門家たちは、地中に埋もれて破損していた仏像の台座部分を掘り出し、散らばっていた像の部材を集めて、修復作業の準備を進めました。
チャトモック寺院の仏像は、この遺跡の最大の特徴であり、カンボジアでも非常に珍しい四方向仏(しほうぶつ)として知られています。
③ プリア・スタン寺院
プリアスタン寺院は、バカン遺跡群(プレアカン・コンポンスワイ)にある数多くの寺院のひとつです。この寺院は、四面の顔(四面仏)を持つ塔が特徴で、バイヨン様式に属しています。建立時期は、12世紀末から13世紀初頭と考えられています。
プリアスタン遺跡の顔は、単なる装飾ではなく、慈悲と守護を象徴する重要な宗教表現です。
この様式は、 ジャヤーヴァルマン7世 の時代に広まりました。 王自身=観音菩薩の化身 という考え方もあります。
表参道の側面に彫られてる三つの頭をハクチョウの彫刻です。
④ 大プリアカン遺跡
バカン遺跡、または プレアカン・コンポンスワイ はアンコール時代に建設され、 11世紀中頃から12世紀初頭にかけて造られたもので、アンコール・ワット様式に属しています。 一方で、周囲の付属寺院は12世紀末から13世紀初頭にかけて建てられ、バイヨン様式に分類されます。 また、11世紀にヒンドゥー教に捧げるために建設された別の寺院も存在しますが、未完成のままとなっています。 バカン遺跡群の多くは、主に仏教に捧げられた寺院です。 クメール王 ジャヤーヴァルマン7世 は、チャンパ軍によるアンコール侵攻に対する勝利を記念するため、このプレアカン・コンポンスワイを建設しました。 この地域は当時、軍事的に非常に重要な場所でした。 かつては深い森林に覆われ、バライ(貯水池)、川、水路に囲まれ、さらにダンレック山脈からの水源にも恵まれていました。 加えて、この地域は鉄鉱石の産地に近く、武器製造に利用できたため、軍事拠点としても重要でした。 ジャヤーヴァルマン7世は、この地を軍の訓練拠点として選び、 1177年から1181年までの約4年間、兵士の訓練を行いました。 その後、チャンパ軍を打ち破り、アンコールを奪還することに成功しました。 勝利後、王は国内各地に多くの寺院を建設し、古代カンボジア王国の繁栄を築き上げました。 また、このプレアカン・コンポンスワイ地域にも寺院や古代の橋を建設し、その勝利を記念しました。
大プリアカン遺跡の表参道のナーガの欄干、ナーガにはガルーダが乗っています。これはジャヤバルマン7世が作った遺跡でしか見られない様式で仏教とヒンズー教との融合を意味します。
参道の側面にも宗教的な装飾が有り、当時のクメール人の宗教に対する信じ深いを感じられます。
大プリアカン遺跡の正門は、広大な遺跡群への入口となる重要なポイントです。アンコール遺跡に似た構造を持ちながらも、より静かで神秘的な雰囲気が特徴です。
正門では額縁の様に撮影出来る神秘的な歴史と自然の融合!
大プリアカン遺跡の正門の近くに製鉄所が有り、武器製造に利用されていたアンコール時代の技術発展の一つを表示されています。
ジャングルに眠る歴史のある遺跡の風景!
大プリアカン遺跡の本殿へと進むゴープラ(門)、こちらも凄く遺跡らしいと言う感じですね!
上にガジュマル木が生えてるゴープラは、とても印象的でおすすめ写真スポットです。
神様や菩薩への祈りを行うメインの場所で、大プリアカン遺跡の本殿です。
本殿の内部、神様の世界まで一緒に見抜いて行きましょう。
大プリアカン遺跡では、800年も経ったのに!盗難と盗掘から逃げられた一番綺麗に残ってる如来の彫刻です。
結跏趺坐の姿、周囲には発展と美しさを象徴するロカと言う模様が飾られてます。
カンボジアの魅力はアンコールワットだけではありません。本当に深い魅力は地方遺跡にあります プレアカンとサンボーは、 その代表ともいえる場所です。
※こんな人におすすめ
• アンコール以外を知りたい
• 静かな観光がしたい
• 本格的な遺跡体験がしたい
※行き方(重要)
シェムリアップから
• プレアカン:約3〜4時間
• サンボー:約2〜3時間
・ 車チャーター車 又は ツアーがおすすめ
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